福祉用具専門相談員は、その名の通り、介護に用いるさまざまな用具についての相談を受けたり、使用方法についてアドバイスを行ったりする仕事です。相談を受ける相手は、要介護者やその家族だけでなく、ケアマネージャーのような介護の専門職であるケースもあります。そのため、福祉用具専門相談員として働くためには、介護用具に関する専門的な知識やノウハウが不可欠であり、それらを効率的に習得できるようにするために、資格制度が設けられているのです。

福祉用具専門相談員の資格を取得するためには、指定講習を受講したうえで、修了試験に合格しなければなりません。ただし、介護福祉士や社会福祉士、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士の資格を既に保有している場合は、それによって福祉用具専門相談員として認められるため、新たに試験を受ける必要はありません。

指定講習は、福祉用具専門相談員の役割、介護保険制度等の基礎知識、介護や医療に関する基礎知識、福祉用具に関する知識と技術という4つのカリキュラムから構成されており、その学習時間は約50時間です。集中して勉強する時間を確保できれば1週間ほどでカリキュラムを終えることができるので、計画的に学習を進めるようにすると良いでしょう。なお、資格取得に必要な費用は、概ね4万円から6万円程度となっています。資格を取得すれば、介護用具店だけでなく、特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった福祉施設でも活躍できる幅が広がるに違いありません。その他、福祉用具専門相談員のやりがいや収入事情などの情報については、【福祉用具専門相談員になろう!<介護事業パートナーズ>】を一読すると良いでしょう。